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成功するリフォーム・総論編

「マンション」と「戸建」のリフォームの大きな違い(2)

「戸建のリフォームには、
『思い出残し』というファクターがすごく重要だと考えています」

「戸建」の場合ですが、
家全体のことですから、「マンション」と違って、かなり思いきったことも可能です。
むしろ家の中だけじゃつまらない、家全体、敷地全体をうまく活用できるような仕組みを考えるリフォームという発想です。

リフォームを成功させるかそうでないかは、いかにこれからの暮らしのために希望を押し通すかにつきると思います。

日本人にありがちですが、専門家の言いなりという方も多いのですが、失敗の原因の多くはそこにあるといえます。

不思議なことに、新築のときには、長い期間かけて口をはさんできた同じ依頼主も、改築リフォームとなったとたん、意外と打ち合わせの時間が少ないということもよくあります。新築もリフォームも考え方は同じです。あなたが住まう家のことなんですから。

わたしは、常々、リフォームでもっとも重要なフォクターが「思い出残し」にあると考えています。「マンション」リフォームと違って、「戸建」の場合は、その「思い出残し」がすごくやりやすいのです。もとの家にあったなにかしらを、リフォームで新しく生まれ変わったあとにも、きちんとどこかにバランスよく残してあげるという発想です。

家というのは、そこ住まわれてきたご家族それぞれの歴史であり、その家族の伝統ですから、すべてを過去のものとしてしまわないで、どこかに残してあげたほうがいいと考えることです。

しかし、そこに住まわれてきたからこそ今までに積み重なった不満もあるもので、我々建築家が思っている以上にはっきりされていて、「こんなイヤなものはイヤ!」と反対される方も多いんです。

他の項目で書いた樹木を切る話もそうですが、意外なくらいに「もとの古めかしいものは、すべていりません」と、はっきりおっしゃいます。

戦後、日本人はモノの豊かさに憧れ、すごく新しいもの好きで、次から次と新しいものを追い求めてきました。

電化製品や、クルマ、文房具のような小物にいたるまで、まるでそれが美徳であるかのように、新しいものを求めます。
その感覚は、建物に対してもそうなんです。だからリフォームするからには、すべてまっさらに作り変えという発想にもなるのでしょう。

その家全体には、時代を経るごとに、家族の数も増えていって、その後に減っていくという、長い歴史や伝統、家風のようなものまでしみ込んでいると思うんです。
でも、本来家族のだれもが、最後の最期には、そこに帰るという場所こそ、「我が家」なんです。

わたしがお客さまに、こうした説明を懇切丁寧にさしあげれば、最終的には「じゃ、わかった!」と、「思い出残し」にご納得いただけることもたびたびあります。

今後、「戸建」のリフォームをご予定の方がいらっしゃいましたら、ぜひ、これを機会に「思い出残し」というポイントも頭のかたすみに残して計画していただければ幸いです。

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執筆者:馬木浩重&笹沢竜市

馬木浩重(うまきひろしげ)PROFILE

愛媛県新居浜市出身。
工学院大学工学部建築学科卒業後、昭和50年から大和ハウス工業に勤務。
そこで、注文住宅設計、街づくり、住まいコーディネート、造成開発等、さまざまな仕事にたずさわる。

平成10年に独立し、1級建築士事務所(有)ヒューマンを設立。
個人住宅、集団住宅の設計を手がける。
国内外のランドスケープ関連プロジェクト、都市計画などを多数こなす。

1級建築士、1級建築施工管理技師、インテリアプランナー、宅地建物取引主任者、住宅性能評価員、日本建築学会員、住宅設計連合会員、AAPメンバー、エクステリア&ガーデンアカデミー選任講師、日本ガーデンデザイナーズ協会(JAG)設立メンバーで理事など……住宅設計におけるさまざまな肩書きを有している。